うちの会社は、もともと初台の東京オペラシティビルという国立劇場と併設された当時完成したばかりの高層ビルの53階でスタートしました(当時竹之内豊主演のWITH LOVEというドラマの撮影場所になったところです)。1年後にコスト削減のために八王子の南大沢というところに移り、そこに6年以上オフィスを構えていました。その後新宿に移転したのですが、1年もたたないうちに現在の初台というところに引っ越しています。
このオフィスの変遷理由を振り返ってみると、設立時に初台を選んだのは、ビルのステータスで、家賃は勿論高額だったのですが、会社の信用度をつけたかったのとオフィスが快適だと皆が頑張れるのではないか、というのが理由でした。八王子を選んだときには、最も優先順位が高かったのは家賃であったので、家賃が安くてもまともなオフィスが無いかと探す中で、以前から私が気になっていたビルの設備グレードは悪くないが、八王子市の土地信託物件のため賃料が割安だった南大沢のビルとしました。このときには社員が辞めてしまうのではないかという不安もあったのですが、最悪それもやむなしと決断しての移転でしたが、幸い移転を理由とした退職者は出ず、むしろオフィスの近くに引っ越してきた社員が増加し、電車が逆方向で座ってこれるなどの好評もありました。ちなみに、この移転で家賃は実に1/9に下がりました。私は南大沢のオフィスは自分で選んだこともあり、結構気に入っていたのですが、当時の社長が営業拡大のためには都心が不可欠だと決断し、都心に移転することになったのですが、最優先事項は来客に説明する必要が無いほど「知名度の高いビル」ということで、新宿のNSビルを選定したようです(私が中国に滞在していた頃)。
現在のオフィスを選んだのは私です。2004年10月に社長に就任してすぐに新宿のオフィスの解約通知を出しました。八王子から新宿へ移転したのがその年の7月で解約通知を出したのが10月なのでその間実に3ヶ月、実際に移転したのは賃料保証が終了する翌年の4月だったのですが、NSビルのテナント滞在最短記録だったようです。私は、単純に移転したと仮定して試算した結果、半年で移転効果が出る(移転コストをカバーできる)という試算が出たので、移転を強行したわけですが、新宿へ引越しをするまでの労力を間近で見たり、新オフィスのできたばかりの真新しい造作を自分で選んでいたら、もしかしたら出来ない決断だったかも知れません。
初台を選んだのは、別に古巣に戻りたかったわけではなく、社員が比較的多く住んでいる京王線沿線を中心に物件を探している中で、たまたま見つけたものです。
選定の際に重視したことは「駅から近いこと」と「ビルのグレードがそれなりのもの」の2つです。例えば新宿NSビルはビルのステータスはありましたが、設備は決して新しくは無かったし、駅からは結構歩かなくてはならなかったので、ドアトゥドアで言うと意外と時間がかかっていました。なので逆に新宿じゃなくとも駅から近ければ実質時間は変わらないと思ったのです。ビルのグレードについては、お客様を迎えても恥かしくないレベルと社員が気持ちよく働けるレベルは維持したかったところがあります。
初台という駅は、京王新線という路線にあり、新宿から1駅とは言えども割りと乗り換えが面倒な反面、都営新宿線が乗り入れているので、都心に営業に行きやすいというメリットがあります。初台は新宿から1駅なので新宿から歩くこともできるのですが、住所が渋谷なので渋谷のIT企業という見られ方をします。
オフィスの場所の選定にあたっては、「コスト」・「交通の便」・「オフィス環境」・「周辺の利便性」・「雇用のしやすさ」・「営業のしやすさ」などを総合的に勘案しなければならないので、結構難しいものです。例えば、八王子にいたときにはコストメリットは非常に大きく享受できたものの、お客様に来社いただくのは気が引けましたし、人材の採用は簡単ではありませんでした。今のオフィスはそれぞれの項目が合格点なので結構気に入っているのですが、あえて不満を言わせてもらえば、時間外空調の値段が高いのと会議室に窓がないことです。将来的に業容拡大に伴い面積が足りなくなる可能性もあるのですが、このオフィスで皆で頑張っていきたいと思います。